http://martinfowler.com/bliki/JAOO2005.html

以下は、私が好きなカンファレンスのレポートだ。 恥ずかしながら、ごく簡単なものとなっている。 残念ながら他の仕事と重なってしまい、オルフスには1日しか滞在できなかった。 JAOOは、理由はうまくいえないのだが、最高のカンファレンスであり続けている。 新鮮かつ寛容ながらも、小規模カンファレンスの雰囲気をどうにか保ち続けている。

私がカンファレンスに参加する目的は、人に会うことである。 今回のハイライトはEric Meijerだ。 彼はLINQ(Language Integrated Query: .NET上の言語にクエリを統合したもの)の中の人である。 これは、複数のデータストア(特にSQLデータベースとXML文書)にアクセスするための宣言型クエリ言語を持つことが狙いであり、Anders HejlsbergがOOPSLA2004で発表した内容を実現したものである。 別のルートから型チェックの手法を模索し、動的言語と静的言語の微妙なバランスを突いたEricの行動が気に入った。

旧友たちとも情報交換を行った。 興味深かったのは(そして嬉しく思ったのは)ポッペンディーク夫妻が忙しくなっていたことだ——リーン手法が確実にキてるね。多くの企業がリーン手法を取り入れ、ソフトウェアに適用しようとしている。 アジャイル手法を表すためにMetaphoricQuestioningとしてリーン生産方式を使っているポッペンディーク夫妻のやり方は、アナロジーへの疑念はありながらも、私はずっと気に入っている。

パネルでは、Bedarra社のDave ThomasとBrian Barryが、「現状のようなオープンソース開発の大量発生は、そう長くは続かないと思う」と言っていた。 オープンソースの支援で大きなものは、大企業による資金援助である。 例えば、IBMがEclipseを長年支援している。 彼らは、「こういった資金援助が続くことはなく、かなりの数のオープンソース活動がつぶれてしまうことになるだろう」と言っていた。 (この点について私は何も語らないでおこう。 未来を予想するのは極力避けるようにしている。)

他に特筆すべきことといえば、 マイクロソフトの連中が直面している問題があるということだ。 その問題とは、「どうして悪の帝国で働いているの?」と子供たちに質問されたときにどう答えるかというものだ。 オープンソースの連中は、レドモンドでこのような被害にあってる人たちを同情することだろう。