Uml2
http://martinfowler.com/bliki/Uml2.html
先週、UML2の規則格子文書(superstructure document)がOMGによって採択されました。これは事実上、UML2が合意に至ったということです。UML2には多くの変更点があります——今回がUMLが合意を得てから初めての大幅な見直しとなります。ユーザーが注目すべき変更点は下記の点でしょう:
- シーケンス図にフレーム(interaction frame)が追加された。
- コラボレーション図がコミュニケーション図へと名称が変わった。
- アクティビティ図がステート図の特殊なケースではなくなり、独立した存在となった。
- コンポジットストラクチャー図により、クラス階層を記述できるようになった。
昨年来、いろいろなUML委員会の方々の御好意により、UMLの具体案をいくつか間近で見させていただきました。それ以来ずっと『UML Distilled』が新しい基準に準ずるよう、修正(しばしば再修正)を行ってきました。ここ何週間かは、UML委員会の方々にレビューを行っていただいています。そして本日、新版を望んでいるアジソンウェスレイに原稿を渡しました。8月か9月頃、書店に並ぶと思います。
memo
:adopt:(v)採択する :superstructure:(n)規則格子 :overhaul:(n)見直し :incarnation:(n)具体化 :revise:(v)修正する
『UMLモデリングのエッセンス 第3版』より
UML2の変更点
- メタモデルが変更された(一部の人にしか関係のないこと)
- オブジェクト図とパッケージ図が正式なUMLとなった
- コラボレーション図がコミュニケーション図へと名称変更
- インタラクションオーバービュー図、タイミング図、コンポジットストラクチャー図の追加
- そのほかいろいろ
Class図
- 属性や単向性の関連が全く違った表記に
- [2,4]のような連続しない多重度は廃止された
- frozenプロパティが廃止された
- 依存のキーワードが増えた
-
«parameter»,«local»キーワードは廃止された
- ステレオタイプがより厳密に定義された
- クラスはインターフェイスを要求/提供できる
- 多重分類は汎化セットを使う
- コンポーネントは特別なシンボルでは描かれない
- アクティヴオブジェクトには2本の垂直線が描かれるようになった
シーケンス図
- 相互フレームの追加
- マーカーとガードは廃止された
- 生存線の頭にあるのはインスタンスではなく、participant
ステートマシーン図
- UML1ではショートアクティビティとロングアクティビティを分けていたが、UML2は両方呼ぶ。do-activityという用語をロングアクティビティに使用する。
アクティビティ図
- UML1ではステート図の特殊な形として扱われていたが、UML2では別のものとなり、フォークとジョインを合わせるルールが無くなった *複数のincoming flow を implicit merge ではなく implicit joinとして扱う