http://martinfowler.com/bliki/YesterdaysWeather.html

これは「今日の成果は昨日のと(たぶん)一緒」という原則だ。反復型プロジェクトだと、「今回のイテレーションでは、前回のイテレーションで行った作業量と同等のものを行う」と言えるかもしれない。「昨日の天気」という言葉は、XPコミュニティからやってきたものだ。

元々は、Kentとの共著である趣のある緑の本で生まれたものだった。我々は以前からこの見積もり方式を行っていたが、よい名前がついていなかった。そこで私はあるお話を思い出した。学生時代に読んだ本だったかな。

ある国が、精密な天気予報コンピュータシステムを構築することを決めた。数え切れないくらいのお金を費やした後、彼らは素晴らしい結果を出した。そして、高らかにこう言ったのだ。このシステムの確度は70%である、と。ところが、誰かがあることに気が付いた。この国で「今日の天気は昨日の天気と一緒だ」と予報すれば、69.5%の確度で当たる、と。

つまりだ、昨日の天気方式は大ざっぱなメカニズムかもしれないが、凝ったメカニズム(言い換えれば、複雑なメカニズム)と比べて、確度においてそれほど見劣りはしないのである。